今日は2000年式のポルシェカレラ911オーナーさんからAT不調修理のご依頼です

2ヶ月程前に輸入車専門のショップでATF交換をしたら、ATから異音がする状態になってしまったとの事です。 異音は冷間時に顕著でATFの温度が安定すると音はしなくなるようで、作業を依頼したショップにその件について問い合わせると十分に暖気してから走れば良いと回答されたそうです
ショップがATに詳しく無いのは仕方が有りませんが、ATFを交換する前には何も異常が無かったのでATFを交換したことによるトラブルであるのは明白です
走行が100,000kmを超えている車両でATFを交換した場合、その結果についてショップやディーラーは責任を負わないのはいつものことですが、今回の回答については流石にオーナーさんも納得が逝かないようでした。
ATFを交換したせいでバルブボディやAT内部に体積していたスラッジが何らかの問題を起こした可能性があるので、修理するには全交換かリビルドしか無いとも言われたそうです
ネットを色々調べてるうちにこのブログの情報を見られて原因確認と対策が可能か問い合わせを頂きました。 メールや電話で状況について確認をするうちに責任は負えなくてもぜひ診て欲しいとのご要望でしたので車両をお預かりして検証してみることにしました。
ポルシェカレラ4の文字が

素敵なお車ですねー

ポルシェも1995年~1997年頃のモデルには5HP19が搭載されていますが、5HP19は年式や車両によりこんなに種類があります
・5HP19
・5HP19FL
・5HP19FLA
・5HP19HL
・5HP19HLA
このポルシェは2000年モデルなので5HP19HLです、FLAまでは施工実績がありますがHLはまだ整備歴がありません。 資料は揃っていますので問題はありませんが

最初のチェックはATF状態からです

まずは、オーナーさんの言う「ギア鳴き」症状を確認するために誘発しやすい条件を設定してテストします。 症状の確認はできましたので車両をお預かりして対策をすることにしました、数日必要な旨をオーナーさんに伝えて完了したら連絡をする事にしました。