2013/06/29

ZF製AT 5HP30のバルブボディ修理完結 (5HP30 Valve body Repair Final)

前回の作業で特に難しかったのがATFの補充作業でしたので今回は更に作業性を向上させるために道具を工夫してみました。


前回は加圧式のブレーキオイル補充器を使いましたが、本来はブレーキ用ですし毎回洗浄するのも大変なので今回はATF専用の補充器を用意しました。


ATF補充器2号です(笑)、D2ショップで売っているガーデニング用の薬剤散布ポンプです。  日本製で価格も安いです




通常は先端が霧吹きノズルになっていますが、それを外して適当なサイズのホースにOリングを付けてこんな感じにしてみました




手持ちサイズで作業性が良いですが、これでも一回に1リットル補充できます




そして、何より便利なのがこれ



手元にトリガーが付いてるので補充量の調整ができます、同じ加圧式でもブレーキオイル用のものは補充が始まると作業中に止める事が出来ませんがこれは非常に便利です。




今回は徹底的に補充を行うようにし、シフト操作の各ポジションをキープしながらギリギリ溢れるまで繰り返し注入しました。  すると前回よりも1.5リットル程多く入り、リフト上でもトランスプログラムは出なくなりました。


ATFの補充中はニュートラルにしたりエンジンを停止すると注入したATFが大量に逆流してしまうのでドライブポジションのまま補充口を塞いでしまいます。 これでオイル量も完璧な筈です。


リフトから降ろしてテスト走行して貰ったところ、帰ってきたオーナーさんからは笑みがこぼれて「完璧です!」との回答・・・ 良かった良かった


前回は補充作業時に時間が掛かったのでATF温度が上がりすぎATF量が規定より少なかった事が原因だろうと言う事で無事に解決しました。  バルブボディはチェックボールをメタル製に換えてありますから、今後リバース消失といったトラブルが再発する事も無いでしょう。

本来なら1日で終わる作業でしたがトラブルのため2日掛かってしまいオーナーさんに余分な出費を強いてしまいました、でも一般にはバルブボディの修理や洗浄を格安でやってくれるショップはありませんから早めの対応で安く修理ができたことはラッキーだと思います。 私らもこれで5HP30に関する経験則が増えましたので他のオーナーさんで要望があればまた作業をお受けできますね。