古いZF製ATのバルブボディ(Valvebody)整備,洗浄,点検,調整,修理,OHオーバーホールご相談賜ります(3HP12,3HP22,4HP16,4HP20,A4S270R,4HP22,4HP24,A4S310R,5HP18,A5S310Z,5HP19,A5S325Z,5HP24,A5S360R,5L40E,A5S440Z,5HP30,A5S560Z,6HP26)BMW,ジャガー(Jaguar),アウディ(Audi),ランドローバー(LandRover),ポルシェ(Porsche),シトロエン(Citroen),プジョー(Peugeot),マセラティ(Maserati),メルセデス(Mercedes),ベントレー(Bentley),フォルクスワーゲン(VW),アストンマーチン(AstonMartin),AL-4,A140,A240,A241,A243,A540,A541,A650.722.6
2013/10/11
750フロント足回りの整備 (Upper Thrust Control Arm and Lower Arm Renewal)
Mr.Shogun から高速走行時ステアリングに振動が出ると報告がありましたのでフロント足回りのリフレッシュをする事にしました。 現在の車両はもう6年以上足回り部品の交換をしていないとの事なのでブッシュのみの打ち換えはやめてアームを一式交換します。
作業に伺うとMr.Shogun 既に車両と工具の配置を整えてくれています
作業はいつものように私ら若手が行いますが、Mr.Shogun も作業のお手伝いをしてくれます
本格的なガレージ工房になったお陰でエアツールも使えるようになり作業のお手伝いもしやすくなりました
足回り作業手順は頭に入っているのでどんどんアームを切り離していきます
あとはストラット下のボルト3本とスタビリンクを切ってアームの固定プレート一式を取り外します
新しいアームを仮付けしようとすると何故かスムーズにいきません、変だと思い取り出して古いアームと新しいアームを比較してみるとブッシュのベース高さが全然違うことが発覚しました。
純正品や比較的有名なOEM品ならさほど品質差は無い筈ですが、Mr.Shogun にどこのブランド品を買ったのと聞くとあまり聞いた事の無いメーカーでした。 一応ドイツメーカーのようですが・・・
こちらは新しいアーム、厚みはおよそ55.8mmです
こちらは外した古いアーム、厚みは52.66mmです
誤差と言うにはあまりに大きいです、何せ3mm以上違いますから(笑) そりゃ入らない訳です。 厚みが足り無いと厄介ですが厚いだけなら削りゃ良いという事でグラインダで1mm程削ってみたら何とか入りました。
M70はV型エンジンなのでエグゾーストが左右アームの直ぐ上にあります、ゴム製のブッシュはエグゾーストの熱で傷みやすいので保護するために遮熱板がついています。 ラチェットが使えると作業性が良いのですが留めているボルトとエグゾーストの隙間はあまり有りませんので地味な作業ですが面倒です
変形が激しかった遮熱板はそれぞれ Mr.Shogun が丁寧にハンマーで板金修正しました。
上下のアームを同時交換すると結構アライメントが狂うのでトーインだけ調整を行なう必要があります、調整前に試乗してみるとステアリングを切ってもハンドルが戻らず危険です。 左右の戻りの状態を見てどちらが大きいか判断してタイロッドの調整量を決めます。
トーインのチェックは簡易テスターを使いますが、Mr.Shogun のガレージは防汚コートを施工しているためテスターを配置しても滑ってしまい正確に計測ができません。 計測は外のコンクリート上にテスターを置いてチェックし調整を繰り返しました。
調整後の試乗ではちゃんと右左折時にハンドルが復帰するようになりトーインが正常値に近くなったことが確認できました。