E32やE34のラジエータには左サイド側にATFのクーラーラインがありますがラジエータの両サイドは何故かプラスチックで作られており(恐らく軽量化のためか)経年劣化に伴いアッパーホース接合部の破損やATFクーラーライン部分からの冷却水漏れといった問題が発生します。
販売店や修理工場に行けば確実にラジエータ交換となるわけですが、修理できるものは自分で修理するという理念が高いオーナー諸氏は出来る限りの方法を検討するのが常です。 ATFクーラーラインからの漏れについてはクーラーとハウジングを締結しているOリングの劣化が原因なのでこれを交換すれば直ります。
とは言っても、本来このクーラー部分は製造時に組み込みで作られており、サイドタンク部分もラジエータコア本体にカシメてあり分解できないようになっています。 ラジエータを専門に修理する業者にはこのカシメを開いて再度閉める特殊なプレス機があり、修理交換が簡単ですが一般のオーナーのガレージにはそんなものは有りません。
詳細な構造を理解するために不要になったラジエータを分解してみましょう
(Let's Disassemble Radiator for learning)
this case just for leaning about radiator structure, you don't have to disassemble side tank changing for ATF cooler O-ring. you can try by small pickup tool)
750用の標準的なラジエータです、左サイドにはATFのクーラーラインがあります
とりあえずカシメを開いてみました
ラジエータコアは3層であることが分かります、しかし結構目詰まりしてるね。 これって洗浄剤とかで除去できるんだろうか?
サイドタンク側の構造です、ATFクーラーは表側のナットで締結されています
裏側は圧着されているだけです
上下のナットを緩めて押し込むとスペースが出来ます
取り出しは結構タイトなのですが何とか出せます
ATFクーラーにはご覧のように接合部の裏側にOリングが入っています
このOリングをピックアップツールなどで取り出して交換すれば、漏れは止まる筈です
友人のJB1さんは、この資料をもとにチャレンジされたようで実際に交換して漏れも止まったようです。 交換に使ったOリングのサイズはあとで追記する予定です。