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2015/10/08

A5S系、5HP系車両のオーナーは早急な対策を!

ZF製のATで5速モデルにお乗りのオーナーさんからの相談で一番多いのがDやRのシフト操作時にトルクバックが遅れたり来ない症状です。


殆どの原因はバルブボディ内部で流路の切り替えを受け持つチェックボールが磨耗してしまい閉塞弁や切り替え弁の役目を果たしていない事に起因します。 本来チェックボールは遮蔽弁として機能しなければいけませんが、サイズが小さくなると閉塞用の穴に引っ掛かってしまったり、最悪は穴を通過してしまい本来の位置と異なる場所に移動してしまう事があります。


チェックボールは樹脂製なので長年運行している間に削れてサイズが小さくなったり破砕して無くなってしまうケースもあります。 この画像はチェックボールが消耗してメインプレートを通過してしまっているバルブボディです、閉塞弁としての機能が失われればクラッチに適切な油圧を送れませんからトルクに耐えられなくなったフェーシングが一瞬で剥離してATは重大なダメージを負います。






クラッチにダメージが発生するともうそのATは降ろして完全なオーバーホールをするしか修理する方法はありませんので40万円~50万円とも言われる修理費用が必要になります。 同世代に搭載された全てのモデルは同じリスクを抱えています、今は何事も無くても対策部品に交換しない限り必ずそのATは将来問題を引き起こします。



早期にバルブボディのオーバーホールをしておけば数万円の整備費用でそのリスクは避けられるのですがね・・・・ やるやらないはオーナーさん次第ですから



2014/08/06

E46-325ツーリングのAT修理 Pt2 ( E46-325 Turing Valvebody Repair )

滑りの症状があるとの事でしたのでオイルパン内部を点検しましたが、ペーパーダストの類は見られませんでした。  最近もATFを交換しているとの事なので、その時の状態が判れば一番良いのですが残念ながら画像などの資料もありません。 いつも思うのはディーラーや整備工場でATF交換をしたときには必ずATFとオイルパンの状態が判るようにデジカメで撮影して貰うように心掛けて欲しいですね。


ATのモデルはA5S325Z(5hp19)です、バルブボディはいつもと同じですが取り外しのときから妙にネジ頭のサイズが違うものが多く気になります。 トルクスネジは2種類使われているのは普通ですが、通常はAT本体に固定するものとバルブボディの各チャネル締結用と分かれています。 このバルブボディには何故かチャネル締結用のボルトにも固定用と同じサイズのものが混在していました。




特に大きな問題では有りませんがいつものように記録をとって注意しながら分解していきます。




各チャネルの汚れは標準的な状態で良くも悪くもありません、シフトが入らなくなっているとかリバース動作がしないとか酷い状況に陥ってないので当然と言えば当然ですね。  オーナーさんから見ても状態が良いのか悪いのか判断できませんし、そもそもこんな汚れ程度を分解洗浄するだけで直るのだろうかと疑心暗鬼になっているのは当然と言えます。


こんなところにもボルト頭が大きなサイズの違うトルクスネジが・・・・




メインチャネルの状態です、1箇所のオリフィスには穴の無いタイプが使われていました。 チェックボールは安全のため全てメタル製に換装します




各種スプリングやピストン等に目立った破損は見られませんでした、主に動作不良を引き起こしていたのはスラッジが原因と予測されます。 今回はATFを熱劣化が少ないワコーズと比較的安価なものと予算に合わせてオーナーさんに選択して頂きワコーズを補充致しました。  5HP系の場合は油圧調整用のレギュレータが装備されていないのでATFの粘度でフィーリングを調整します。


テスト走行で無事に問題は解決したことが確認されました、あんな程度の汚れでATが不調になる事にオーナーさんも驚かれていましたが本当に繊細です。


2014/08/04

E46-325ツーリングのAT修理 Pt1 ( E46-325 Turing Valvebody Repair )

ブログをご覧になられたE46オーナーさんから新たにAT不調のご相談がありました。 お話しではATに滑りを感じているとの事ですが今のところ走行は問題無くできているようです。


ATの滑り感覚の表現は人によって様々で実際にその車両に乗ってみないと正確な判断はできないのが正直なところです、これまでにも滑りが酷いと訴える車両を色々診ましたが、ガレージのスロープが登れないような酷い滑り状態だとATは完全なオーバーホール以外に修理する方法はありません。


バルブボディやATFの劣化といった他の部分に原因がある場合はそれらに適切な処置をすれば機能改善は可能です。 今回は自走可能との事でしたが安全策をとり車両は運行せずに保険のローダーサービスでガレージまで回送して頂きました。



詳細はまた後日アップ致します。


2013/10/08

E46-5HP19のAT修理とバルブボディ洗浄 Final (E46 5HP19 Valve body Cleanup Final)

こちらは先日整備記録が途中になっていた 5HP19 です、メインチャネルの各パートの情報はこんな感じです


ガスケット側





チャネル側





5HP19 もこれで終了です




ALPINA E36 B6 の ATバルブボディ修理 (ZF 5HP19 Valve Body Repair Final)

こちらは洗浄の終わったメインチャネル、綺麗になりました







サブチャネルも全て洗浄は終わっています







ガスケットに大きな破損は見られないので今回はそのまま再利用し、メインチャネルのオリフィス点検をしてチェックボールはステンレス球に交換しました。 これでリバース障害や1-2速のフィーリングも改善する筈です







バルブボディの組み上げが終わったら、規定量のATFを準備して専用補充器で充填して終わりです。







今回は組み付け時にスピードセンサのシム位置を誤り、テスト走行で3速固定になってしまいましたが直ぐに再組み上げをして解決しました。 最終的には懸念されていたシフトフィールや異常なシフトアップも無事に直ったようです。




2013/10/07

ALPINA E36 B6 の ATバルブボディ修理 (ZF 5HP18 Valve Body Repair Pt3)

さて、ではバルブボディが外れたATの本体側を簡易点検してみましょう



5HP18 によく見られる障害にはブレーキバンドの破断とリバースリングギア部の破損ですが、この車両にはどちらの兆候も見られないようです。 リングギアが破損すると結構大きな金属破片がオイルパンに散らばります、そうなるとAT本体を降ろして該当部品の交換作業が必要になります







降ろしたバルブボディです、まだ非常に高温で薄手のゴム手袋ではとても触れない状態です。







付属のスピードセンサーを見ると鉄粉が山盛りです、オイルパンにも磁石は有りますが結局クラッチプレートに近いスピードセンサーに一番付着するわけです。 付着が酷くなると回転数検知のエラーが生じてトランスプログラムが出たりします







ウーン・・・・・







上部のサブチャネルをバラしていくとプレート上にスラッジが大量に堆積しています







ソレノイドやガイド流路も全て洗浄します







ここからは、ひたすらチャネルの分解と洗浄を繰り返します・・・





ばらすたびに、酷い汚れと遭遇します





根気のいる作業は続きます・・・・・・





ALPINA E36 B6 の ATバルブボディ修理 (ZF 5HP19 Valve Body Repair Pt2)

ZF製の 5HP19 にはオイルパンの給油口タイプによって2種類のものが存在します



これは給油口がオフセットされたタイプです、別のものは真ん中に給油口が位置しています






給油口の開閉には太い6角レンチが必要で、しかも100Nm 以上のトルクで締める必要があるので工具でブレイカーバーは必須です






給油口が奥まった位置にあるのはATF補充時にオイルパン内のオイル量を維持するためです、でもこの設計はあまり得策とは言えません、どうせならAT本体横にでも給油口を開けてくれれば良かったといつも思います。






バルブボディを降ろすには付属のハーネスカプラも本体から取り外す必要があります、しかしシフトリンケージがコネクタ部の真下にあるためアクセスできません。 ATが冷えている状態ならば素手でカプラを掴めば外せなくは有りませんが、ATもエグゾーストも高熱な状態なので厚手のゴム手袋をした状態では緩みそうにありません。







シフトリンケージはステーごと外してしまいます







これで空間ができました







無事にバルブボディの取り出しは完了です











続く・・・・・・






2013/10/03

ALPINA E36 B6 の ATバルブボディ修理 (ZF 5HP19 Valve Body Repair)





先日、このブログのAT修理記事を見た ALPINA B6 に乗るオーナーさんからAT不調に関するご相談を頂きました。



最近2-3速のシフト切り替え時にタイムラグやエンジン回転数の異常な上昇とリバース接続のタイムラグが気になるとの事でATF交換を整備工場で行ったそうです。



依頼をした工場はATに詳しく無いとの事でATF交換とフィルタ交換しかできなかったようですが、ATF交換後も症状に改善が見られず対応できるところが無いか探していたところ、このブログにたどり着いたそうです。



何度かメールで症状確認とAT整備のリスクと解決の可能性についてやり取りをし、作業依頼についてご納得を頂けたので Mr.Shogun のガレージに入庫頂いてバルブボディのオーバーホールを行いました。



ATFは2週間前に交換したばかりとの説明でしたが、抜いてみると画像のようにとても交換直後とは言えない酷い色と臭いでした。 恐らく先の交換時はもっと酷かったと推察されます、今回でもオイルパン内部には相当量のスラッジが確認できます。





この年式のB6には2タイプのAT(5HP18,5HP19) がありますので注意が必要です、確認すると ZF-5HP18 でした。









作業の詳細はまた、後日です・・・・・





2013/08/29

E46-5HP19のAT修理とバルブボディ洗浄 Pt3 (E46 5HP19 Valve body Cleanup Pt3)

降ろしたバルブボディを見るとアッパー側には固定ボルトがありません、アッパー側には小さめのサブチャネルが2個実装されていますからこれから分解します


裏返してサブチャネルを固定しているボルトを外します


固定用ボルトは4本でした


サブチャネルに実装されているソレノイドも洗浄しますので外します


外したソレノイドです、これにはフィルタが付いているようです


このサブチャネルにはチェックボールやオリフィスは有りませんのでそのまま洗浄します


でも、差し込みプラグがあるのでこれは無くさないように



さて次はもう一つのサブチャネルです、続く・・・・・




2013/08/28

E46-5HP19のバルブボディ洗浄 Pt2 (E46 5HP19 Valve body Cleanup Pt2)

皆さん、お久しぶりです。 暫く本業が忙しかったのでブログの更新をサボっていました


さて、引き続き 5HP19 のバルブボディ洗浄手順をレポートしますか


今回こられたオーナーさんも到着後直ぐに作業を始める事になりました、本当ならばオイルが冷えるまで半日待ちたいところですが


まずはATFをオイルパンから抜きます


オイルパンのガスケットは紙製ですが、こんなものでもオイル漏れはしないんですね


引き続きバルブボディの固定ボルトを緩めてオイルを抜きますが、その間オイルパンのお掃除をオーナーさん自身にお願いします


このバルブボディにはフロント方向に2個のコネクタがありこれのせいで固定ボルトを緩めてもなかなか降りてきません、少し力を入れて引っ張ると抜けます



バルブボディを降ろすときにはこのコネクタが抜けて落ちないように注意が必要です


バルブボディが降りました


元のオイル量を出来るだけ正確に把握するために、抜いたオイルは全て集めておきます


それと一番重要なのは固定ボルトの位置を間違えないように資料をダンボールに貼り付けてボルトを串刺しにしておきます



さて次は分解洗浄です、続く・・・・





2013/07/20

E46-5HP19のバルブボディ洗浄 Pt1 (E46 5HP19 Valve body Cleanup Pt1)

今日のお客様は2000年式E46のオーナーさんです今のところATに不具合は有りませんが、バルブボディの洗浄とチェックボールをメタル製に予防交換する作業の依頼をお受けしました。





このオーナーさんは4時間も走ってMr.Shogunのガレージまでお越し頂きました。 天気も良く作業日和です





のんびり作業を進めながらランチには奥様の手料理パスタを頂き・・・・





作業は滞り無く終わりました。





また何か気になる部分がありましたらお気軽にお越し下さい。







バルブボディ洗浄作業の詳細は後日アップします。