2012/08/24

サーボトロニック故障 (Steering Servo Circuit Fault)

一ヶ月程前からパワステの動作に異常を感じていて、作動時のアシスト量が安定せず転回時に妙なキックバックがくるようになっていました。

これまでも友人達も多くの車両でパワステ不良を経験していて、皆それぞれ症状が微妙に異なり原因も様々でしたがおおよその切り分けは制御ユニット回路の不良かパワステ本体の圧抜けが原因です。

前の750では走行を始めて直ぐにヒューズが飛ぶような症状を経験しましたが、このときはプロペラシャフトの直ぐ上にあるO2センサのラインがシャフトに触れて切断されそこでショートするのが原因だった事もあります。  このときはサーボトロニックのヒューズがO2センサのヒューズと共通だったために機能が停止したのですが原因究明には結構時間が掛かってしまったのを記憶しています。

今回のトラブルを切り分けるために、最初にパワステユニットに付いているサーボトロニックのオイルラインが詰まっていないかを点検しました。

750用のステアリングギアボックスの場合真下にサーボトロニックユニットが付いています

ユニットを外すと中にフィルタが見えます

これがフィルタです、特に大きな目詰まりや汚れはありませんのでこれが原因ではありません

パワステ制御をするオイルはここを通っていきます


サーボトロニックユニット自体には目詰まりも無く問題無さそうなので、次は制御回路を点検します。 回路のテスト装置を友人が作ってくれているのですが手元に無かったので予備の回路と交換テストをしてみます、回路の不良ならばこれで簡単に分かります。

回路は運転席側のキックボードに装備されています、8mmのメガネレンチで緩めればマウンタごとスライドして外せます。

黒いユニットはエアコンコンプレッサロック制御回路で、間にあるリレーはロック制御用のリレーです。 750はエアコンコンプレッサが焼きついた場合にベルトが切れないように強制的にクラッチを切るこの回路がついています。

これがステアリングサーボ制御回路です、友人の見解では今迄3種類くらい存在するようです。 今回はこの型番と異なるものでテストしました。

案の定このユニットを交換してエンジンを掛けると今迄の不調が嘘のように消えています、念のため古いユニットに戻して確認するとまた再発するので回路不良と特定されました。  このユニットは内部のトランジスタ類が熱害により結構な確率で不良になるようです、暇をみて電気技師の友人に修理をお願いする事にします。