2015/10/08

A5S系、5HP系車両のオーナーは早急な対策を!

ZF製のATで5速モデルにお乗りのオーナーさんからの相談で一番多いのがDやRのシフト操作時にトルクバックが遅れたり来ない症状です。


殆どの原因はバルブボディ内部で流路の切り替えを受け持つチェックボールが磨耗してしまい閉塞弁や切り替え弁の役目を果たしていない事に起因します。 本来チェックボールは遮蔽弁として機能しなければいけませんが、サイズが小さくなると閉塞用の穴に引っ掛かってしまったり、最悪は穴を通過してしまい本来の位置と異なる場所に移動してしまう事があります。


チェックボールは樹脂製なので長年運行している間に削れてサイズが小さくなったり破砕して無くなってしまうケースもあります。 この画像はチェックボールが消耗してメインプレートを通過してしまっているバルブボディです、閉塞弁としての機能が失われればクラッチに適切な油圧を送れませんからトルクに耐えられなくなったフェーシングが一瞬で剥離してATは重大なダメージを負います。






クラッチにダメージが発生するともうそのATは降ろして完全なオーバーホールをするしか修理する方法はありませんので40万円~50万円とも言われる修理費用が必要になります。 同世代に搭載された全てのモデルは同じリスクを抱えています、今は何事も無くても対策部品に交換しない限り必ずそのATは将来問題を引き起こします。



早期にバルブボディのオーバーホールをしておけば数万円の整備費用でそのリスクは避けられるのですがね・・・・ やるやらないはオーナーさん次第ですから