2013/01/21

ALPINA E36 B3 5HP18 バルブボディオーバーホール (Valve body repair)

最近はAT特にバルブボディ周辺のメンテナンスが出来るらしいと風の噂に聞くオーナーさんが居るようで、何らかの不具合が起きた時に相談される事が多くなりました。  


古い世代の輸入車オーナーにとって厄介なトラブルはエアコンとこのATが大半を占めるようですが、比較的メンテナンスに慣れた人でも手を出しにくいですし実際修理をするとなるとかなりの確率で高額になるので車両を降りてしまう人が多いようです。


先日、中部方面にいるオーナー仲間の一人からATの不調に関する相談がありました。 E36のB3に乗るこのオーナーさんも大抵の整備は自分でこなす人ですがやはりAT不調の解決には二の足を踏みます。  


搭載されているATはZF製の5HP-18で私らが整備に慣れた4HP-22や4HP-24とは構造的にも異なりますが、何故かこの世代のZF製のATの資料は手元に全てありますし機械式制御なので大丈夫でしょうとオーバーホールを引き受ける事にしました。


通常なら車両を預けて頂く事になりますが幸いオーナーさんは予備のバルブボディを持っていたので、自分で載せ換えをして仮運行が出来ているの状態にあります。  以前、知り合いのところでバルブボディの載せ換え方法をレクチャーしておいた事が役立ち問題の切り分けが出来たことは非常に有効だと言えます。 何せATの障害と言っても本体かバルブボディかで必要な作業工数が随分変わりますからね・・・・


そしてこれが手持ちで預かったバルブボディです



症状としてはニュートラルと1速にしか入らないとか、駄目もとでATFの交換やフィルタ交換を試したようですが改善は見られなかったそうです。