2013/03/16

フラップモーターの異音対策 (Flap motor strange noise)

最近エアコンダクトのフラップを駆動するモーターのギヤノイズが酷くなり、聞いているとイライラするので予備部品に交換してみる事にした。

エアコンフラップに関する異音の原因は幾つかありますが、多くの場合はフラップそのものが破損して「パタン!」と音がするケースと、モーターギアが駆動するときに発する「ギギギギッ」という音に分類できます

E32のエアコンユニットのフラップにはメタルサポートが入っているので他のシリーズによく見られるフラップ自体が破損するケースはあまり見られません、でもモーターギアの異音は症状が発生している車両が結構あります。

エアコンを使うと上部ダクトの冷気と暖気の混合フラップが最も酷使されるのでこのモーターは異音が出やすいようです。 モーターはオーディオユニット部の脇辺りにありますが運転席側は交換しにくい場所です。





モーターの取り出しは比較的容易ですが、インストール時には反対側となるレバーを装備しなければいけないのでちょっとコツがいります。 エンジンキーをスタートしてエアコンユニットを送風状態にし温度を冷却側一杯にすると、フラップが閉じてレバーが一番手前にきますのでその状態でモーターの電源を抜いてからエンジンキーをオフにします。

エンジンキーをオフにしてもモーターの電源が繋がっていると時間とともにモーターリセットが掛かって勝手に動いてしまうんですよね・・・・

これでレバーは一番手前なのでモーターを外してレバーを抜けば取り出しは完了です



モーターを取り出してみると異音の原因が明らかになりました、ギアユニットに付属しているモーターがガイドごと変形してます、これではモーターの歯車が滑って異音を発する訳です。 何が原因でこんなに変形する程の力が加わったのでしょう? 



こちらは交換する正常な部品です、違いは歴然ですね



モーターはボッシュ製



ギヤユニットの品番です



とりあえず元のギヤユニットは使えるのか分解整備してみます



5枚の平歯車で構成されています、ウォームギヤが無いのでギアの破損は発生しにくいようです。 これなら再利用可能ですね





全て取り出して、洗浄します



新しいグリスを入れて組みなおします



これは分解整備前のギヤユニット、殆どギヤの抵抗はありません



こっちは分解洗浄してグリスを封入しなおしたものです、結構な抵抗があり作動音も静かです。 こっちを使えば良かったかな。 また誰かの車に付くことになるでしょう(笑)