ZF製の4HP22と4HP24には3世代のバルブボディが搭載されています、自分の車両の年式などで確認して下さい。 おおよその世代は年式やコネクタが7ピンか8ピンかで判断も出来ます。
ATSGの資料では上記のようになっています
これは5ソレノイドタイプのE-7これは4ソレノイドタイプのE-9
今回のものは4ソレノイドのE-9ですバルブボディ全体に供給するオイルの油圧はこのプレッシャレギュレータソレノイドが受け持っています、ここにゴミが詰まり気味になると油圧やオイル量が減りATの動作が不安定になります
ソレノイドには固定用のマウンタが付いていますのでこれを外します
横に伸びるスプリングこれはハーネスガイドです、これも外します
ソレノイドは引っ張れば抜けます
これはフィルタが付いたタイプのソレノイドですが、ご覧のようにゴミで詰まっています。 ソレノイドにはフィルタの無いタイプもあり現在の私の車両はソレノイドを交換してあります
パーツクリーナー等でこのゴミを綺麗に洗浄して戻してやればソレノイドの洗浄は完了です
他のソレノイドは洗浄しなくて良いのか? ハイ、必要ありません。 他のソレノイドにはフィルタは付いていないので洗浄する必要は無いようです
ソレノイドを洗浄した後のATを試運転すると非常にスムーズなシフト動作になる筈です、しかし数日後にシフトショック等の症状が再度現れる場合はフィルタの接合部分からゴミが進入している可能性が高いので再度点検をしてみて下さい。
ゴミの再付着の可能性
プレッシャレギュレータにゴミが詰まる症状についてはいつも友人達とディスカッションをしていますが原因は諸説あります。 元々バルブボディにはオイルの吸入口に交換可能なフィルタユニットが付いており殆どのゴミはここで侵入が阻止されます、フィルタに使われているメッシュもプレッシャレギュレータのものより細かいので本来ならゴミは通過しない筈です。
プレッシャレギュレータに堆積するゴミは確かに細かいものなので運行中にフィルタを通過しているとも考えられます。 ATのオイルやフィルタを交換した直後はシフトショックも無くスムーズなのに数日経過すると症状が再発するという経験を何度かしました。
ATFの汚れ
バルブボディを降ろして作業をすると相当量のオイルが抜けてきます、しかし実際にはまだトルクコンバータ内部に1-2L程度残っている状態です。 ATのオイルは見た目上では分からない細かなゴミが浮遊していて残っており新たにオイルを追加しても残った汚れが薄まるだけです。
業者がオーバーホールやリビルドをするときにATを全て分解して洗浄するのはそうしたゴミを残さないためであり、一度の分解整備で問題解決をするのならば最も理想的な方法と言えます
Step 4 valve body channel maintenance to be continued ........